Amazonプライムビデオで見放題作品になっていたので、映画『殿、利息でござる!』を観ました。
時は江戸時代。
藩の財政がカツカツなため重税を課せられていた宿場町が、住民たちで集めたお金を殿様に貸し出すことで利息をもらい、税の苦しみを軽減しようと画策するお話です。
税負担回避のアイデアもさることながら、いつの時代も人々は為政者からの税に苦しめられるものなのだな、と時代の変わらなさ、普遍性にニヤついてしまいました。
資産運用やお金の知識を受けるのに役立つシーンもあったので、一部ネタバレアリでご紹介します。
お金・投資の勉強になる映画
『殿、利息でござる!』にはお金にまつわる印象的なシーンがいくつも見られました。
たとえば殿様への貸出金を捻出するために家財を売り払うシーン。
亡き妻の形見の着物や息子が気に入っている鎧兜、秘蔵の春画(エロ本)、高価な皿や巻物など、様々なものを質に入れたり売りに出したりしていきます。
すべては自分が住む宿場町の税負担を軽くするため、皆の負担を軽くするために、持っているだけではお金を生み出さない私財を売り、運用しやすい現金に変えていきます。
「もうこれ以上出せるものはない」という限界に近い生活状態であっても、そのままでは価値を生み出してはくれない品を泣く泣く手放し、お金に変えていきます。
たとえ生活困窮時であっても、現金に換えられるものは家の中に何かしらあります。
成し遂げたいことがあるのであれば、大事なコレクションだろうが思い出の品だろうが、将来の利益のためには容赦なく売っていくのが正解です。
薄情だと罵られようが換金できるものを淡々と換金していく姿勢を『殿、利息でござる!』で見て、資産形成にはこういうストイックさが必要だよな~と感心しました。
投資をするなら種銭は多ければ多いほど有利です。
100万円を1%増やしても1万円のプラスにしかなりませんが、1億円の1%なら100万円になります。
だからこそ無駄なものを売り払ったり、現金化できるものは現金化して投資資金を作る必要があります。
ツイッターでは投資をやっている方のタイムラインで、
「釣りが趣味だけど投資資金を手に入れるために釣り道具を売った」とか、
「不動産業をやっていたけど物件情報のリストを売った」
という方を見かけたことがあります。
他にも起業家や個人ビジネスをやっている方で「お気に入りのフィギュアコレクションを売った」という方も見かけました。
やはりお金持ちを目指したり投資家として大成したりするためには、できるだけたくさんの種銭を作らなければなりません。
そのためには不用品や家財道具を売ってでもお金を作る必要があると痛感しました。
為替変動リスク
『殿、利息でござる!』の後半では、殿様に貸し出すための資金を集めることに成功します。小判にすると1千両分の貨幣です。
これを貸し出そうと思ったのですが、ここでトラブルが。
殿様は小判しか受け付けておらず、集金した”貨幣”のままでは借りてくれないというのです。
な~んだ、そんなことかあ…小判に交換するだけじゃん!
と一瞬安心するのですが、冒頭にも書いたように藩の財政は困窮しており、実は藩では新たに貨幣を大量に鋳造していました。
これは金融緩和によって世の中にお金を大量に流通させたり、新しく紙幣を印刷して町中にお金をばら撒くようなものです。
この影響により貨幣の量が増え、貨幣1枚あたりの価値が目減りしました。
そして当初は一千両ぶんの価値があったはずの集めた貨幣も、価値が目減りして一千両には届かなくなります。
殿様とはすでに「一千両を貸します」と約束をしており、これでは約束が果たせません。
これを現代風に仮定してみましょう。
アメリカ留学(大学進学)のためにお金を貯めていた人が、アメリカの大学費用に相当する6万ドルを貯めることに成功します。これは1ドル=100円で計算すると600万円になり、この方は600万円貯金したわけです。
ところがいざ留学しようと思ったら1ドル=120円に為替が変動しており、当初は6万ドルぶんの価値があった600万円が、5万ドル程度に目減りしてしまったということです。
これでは留学費用を賄うことができません。
このように為替の変動リスク、お金を発行することのリスクについても学ぶことができました。
他にもお金にまつわるシーンが盛りだくさん
『殿、利息でござる!』には、他にもお金にまつわるシーンがたくさんあります。
- 正しいお金の使い方
- お金が貯まる人の行動哲学
も含まれているので、投資に興味がある方や貯金を増やしたいという方は一度視聴してみてください。きっと学べることがあるはずです。
『殿、利息でござる!』はAmazonプライムビデオやU-NEXTなどの動画視聴サイトで見ることができます。登録作品は定額見放題ですので、気になる方は下記公式サイトから詳細をご確認ください。