昨日、TransferWise(トランスファーワイズ)から規約変更のメールが送られてきたのですが、内容を確認したところ海外への資金移動を防ぐ目的のように感じられましたのでご紹介します。

規制変更で隠し資産がより一層困難に!

TransferWiseから届いたメールの内容は以下のようなものでした。

2021年5月1日より、当社の利用規約が変更されます。

これは、日本の規制当局である関東財務局が発行する規制に変更があったためです。

  • Wiseアカウントに100万円を超える金額、または別の通貨で相当額を30日以上連続して保有することができなくなります。
  • これは、アカウント内に保有されている合計の金額が対象となり、残高、および貯金箱に保有している資金が含まれます。
  • 日本の銀行口座情報をご追加いただく必要があります。残高内の資金が100万円を超えた場合は、超えた分をそちらに自動的に送金します。
  • 別の通貨で資金を保有しており、その金額が100万円の保有金額を超えた場合、超過金額を両替し、追加していただいた銀行口座へ送金いたします。
  • Wise以外の銀行口座情報を追加されていない場合は、30日以内に超過分を引き出すことができます。その後、アカウント内の保有金額が100万円以下になるまでは、Wiseアカウントでの資金の受け取りや追加ができなくなりますので予めご了承ください。

(一部補完)

書いてあるとおり『関東財務局が発行する規制に変更があった』ために、100万円を超える金額をアカウントに保有できなくなってしまいました

TransferWise(トランスファーワイズ)とは国際送金サービスの1つで、

  • 為替レートが有利
  • 送金手数料が安い

という特徴を持っています。

似たようなサービスではPaypal(ペイパル)が有名ですが、TransferWiseは為替手数料が安いため、旅人や海外移住希望者の間で多用されています。日本からTransferWiseのアカウントに”円”で入金し、旅先で現地通貨として引き出すわけですね。

TransferWiseはアカウント内にお金を貯めておくことができるため、海外へ資産を動かしたい(逃がしたい)人にとっても都合の良いサービスです。ビットコインほど匿名性は高くないですが、一般の金融機関を通して海外へ送金するよりも使い勝手が良く、手数料も安いです。

もしかしたら富裕層、もしくは犯罪組織が海外へ送金するときの手段として実際に使われてしまった実績(?)があったがために、今回このような規制の対象になってしまったのかと邪推してしまいました。

アメリカでは富裕層向けの『資産課税』の議論が活発化し、日本でも追従する可能性があります。今回の国の規制変更は富裕層が資産隠しや海外への資産逃避を本格化する前に、先手を打ってきたようにも見えます。

私のような庶民にはほとんど関係ありませんが、お金をたくさん持っている方は資産課税が現実化する前に、コツコツと資産を逃がしておいた方が良いかもしれませんね。

TransferWiseのメリット

せっかくなのでTransferWise(トランスファーワイズ)について、少しだけご紹介します。

先ほども触れたように、TransferWiseは国際送金サービスの1つで、

  • 為替レートが有利
  • 送金手数料が安い

という特徴を持っています。

試しに1万円をドルに交換した場合の手数料を見てみると、、、

ほかの金融機関と比較すると、TransferWiseの手数料の安さが一目瞭然です。

そもそも為替レートが有利なので、楽天銀行や新生銀行、SMBC信託銀行の外貨送金プランと比べても圧倒的に有利になるんですね。

TransferWiseは隠れコストがゼロ(明朗会計)

日本円を外国通貨に交換する際に心配なのが「隠れコスト」です。

外国為替では通貨の交換をする際、スプレッドと呼ばれる売り・買いの差(実質的な手数料)が発生します。外国為替ではさらに為替レート(交換比率)も気になるところで、スプレッドと為替レートがどのくらいかによって、日本円を有利に交換できるか不利に交換することになるのかが決まります。

さらにこれらのコスト以外に徴収されている謎の手数料が「隠れコスト」と呼ばれるもので、金融機関によって決められており、明細書には記載されていない部分でジワジワと謎の手数料が取られているんですね。

この隠れコストですが、どういった内容の手数料なのか、なぜその金額が引かれているのかは利用者には開示されておらず、完全なブラックボックスです。それなのに、いつの間にか取られています。

TransferWiseではこういった隠れコストを排し、明朗会計になっているために好感が持てます。

海外送金するならTransferWiseは便利

資産逃避などブラックな使い方は推奨できませんが、コロナが落ちついて海外旅行が普通にできるようになったとき、TransferWiseはきっと良いパートナーになってくれます。海外旅行が好きな方や、海外用の金融ツールを確保しておきたい方はTransferWiseを準備しておきましょう。なお、いまなら海外送金にかかる手数料が 7万5000円分まで無料です。

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