どうせ株を買うのであれば配当金をもらいたいとは思いませんか?
最近はNISAやジュニアNISA、iDecoなどの配当金が非課税になる優遇政策もあるので、どうせなら配当金をお得にゲットしたいと考えるのも無理はありません。
しかし「配当金の利回りが良いから」「高額配当だから」という基準だけで銘柄を選ぶと、あとで配当金が減らされたり株価が急落したりして後悔することになります。
このページでは、長期で持ち続けられる高配当株のうち「買っていい株」「買ってはいけない株」を見分けるための6つのチェック項目をご説明します。 銘柄選びのご参考にどうぞ。
1、配当性向が50%以下
「配当性向」とは、企業が出した利益のうち何%を配当として株主に還元しているかを表す数値です。
配当性向が高ければそれだけ株主に対する還元意欲が高いと言えますが、高すぎると伸びしろが無く、これ以上は配当を増やせない可能性があります。業績が悪くなるとすぐに配当が減らされる(減配)リスクも高まるので、あまり高すぎるのもよくありません。
また、利益が減っているにも関わらず高配当を維持している場合も、配当性向が高まります。この場合も業績が下振れすると資金に余裕がなくなって、減配されるリスクが高まります。
高配当株は配当が減らされると連動して株価も下落するので、二重の苦しみを味わう危険性があります。
いずれにせよ配当性向が高すぎる場合は注意が必要なので、高配当株を買いたい場合は配当性向が50%以下の銘柄を目安にするのが賢明です。
反対に配当性向が低すぎる場合は、株主に還元する意欲がないということになります。この場合は業績がよくなっても配当に還元される可能性は低いので、配当目的で購入しても報われない可能性が高いです。
2、自己資本比率が50%以上ある
自己資本比率とは「自己資本(返済義務のないお金)」を「総資産」で割った数値のことです。
自己資本比率が高いほど財務状態が良好ということになり、安定的な配当の受け取りが期待できます。
3、長期間安定的に配当を出し続けている
長期間安定して配当を出し続けている企業はそれだけ株主への還元意欲が高く、配当を維持する意志が固いと言えます。 少しぐらい業績が悪くなった程度では、配当を減らすことはありません。
反対に減配したことのある企業は、業績によって簡単に配当が増えたり減ったりします。
長期間安定した業績を維持できる企業は少ないので、業績の好悪に関わらず配当を維持してくれる企業を選ぶのがおすすめです。
4、利益や資産に対して株価が割安
配当利回りが高いということは、「株価が割安」という意味でもあります。
株価の割安度は、
- PBR(資産に対して株価が割安かどうか)
- PER(利益と比べて株価が割安かどうか)
を見ればわかります。
配当利回りや株価だけでなくPERとPBRも確認し、これらがなるべく低い銘柄を選べば株価が割安な時に買うことができます。
株価が安いときに購入できれば配当だけでなく株価自体が上昇した時の値上がり益を得ることも可能になるので、なるべく安いときに仕込むようにしましょう。
5、業績が安定的に伸び続けている
配当を安定的に獲得するためには、業績が安定した企業の株を買うことが重要です。
業績がブレやすい業種だと景気サイクルや為替の影響を受けやすく、業績に伴って配当も上下します。
業績がブレにくい業種としては、
- 食品・飲料
- 人材関連
- ネット関連
- 医薬・医療用機器
- 電力・ガス・通信
- 運輸
が挙げられます。
これらは不景気になっても簡単には需要が落ち込まないので、配当が維持されやすいです。
反対に業種がブレやすいのは、
- 自動車・輸送用機器
- 電機・精密機械
- 鉄鋼・非鉄金属
- 素材メーカー
になります。
6、株価の変動が少ない
配当金が目的で長期で持ち続けるのであれば、株価の安定性も重要です。
株価が目まぐるしく上下するようでは、いかに長期投資家といえども精神的に不安になります。
できるだけ株価の変動が少なく、安心して見守れるような銘柄が最適です。
まとめ
以上のように
- 配当性向が50%以下
- 自己資本比率が50%以上
- 長期で安定した配当を出し続けている
- 利益や資産に対して株価が割安である
- 業績が安定して伸びている
- 株価の動きが安定している
の6つのチェック項目を参考に、長期保有できる配当銘柄を探してみてください。
買った後に配当が減らされたり株価が急落したりする心配が少ないので、後で悔しい思いをしなくて済むようになります。
▼配当金ではなく株主優待で家計を助けたい場合はこちらをどうぞ。