2018年6月、サウジアラビアで女性の運転が解禁されました。サウジアラビアは女性の運転が世界で唯一禁止されていた国でしたが、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の後押しがあって自由化が実現したそうです。

さて、改革の象徴とされていた女性の運転解禁ですが、解禁から数カ月たって同国にどのような変化が起きたのか?を読売新聞が伝えていたのでご紹介します。

女性の就業者数が増加

まず大きな変化ですが、女性就業者の数が増えたそうです。

これまで女性は自分で自動車を運転することができなかったため、仕事をする場合は男性の家族に送り迎えをしてもらっていました。そのため家族の都合で出勤時刻に間に合わないことがあり、「女性は遅刻する」といったイメージから就職で不利だったそうです。

ところが女性も自分で運転できるようになり、「職場へは自分で運転して出勤する」と面接時にアピールした女性は就職しやすくなったとか。サウジアラビアでは改革の一環として女性就業者数の割合を増やす努力をしており、女性の運転解禁は政策的にも良い成果を生み出しています。

自動車学校の入校待ち女性が増加

サウジアラビアでは女性専用の自動車学校があり、女性は男性とは別の教習所で運転をマスターしなければなりません。

ところがこの「女性専用の自動車学校」の数が足りず、今後約600万人の女性が免許を申請するとみられている同国で深刻な問題となっています。入校待ちする女性の中には自動車学校に通うのではなく既に運転免許を取得した女性から直接運転を教わる女性もいるそうで、免許をまだ持っていない女性に運転を教える個人レッスンビジネスもあるそうです。

初心者ドライバーへの非難

女性の運転が解禁されたことで、サウジアラビアでは運転初心者が急増することになります。

交通事故が増えることになり、特に女性ドライバーは注目の的になっていることから事故を起こした際には避難が集中するようです。日本でもトンデモ系の交通事故はおばさんとか女性ドライバーが多い傾向にあるので、やむを得ない部分もあるでしょうね。

妻の浮気を心配する夫が増加

女性が自動車を運転できるようになり、好きな場所に自由に出掛けられるようになりました。結婚している男性の中にはこのことで「妻の浮気を助長することになる」と心配する声も上がっています。

「妻の浮気を心配して夫婦仲が悪くなった」「結婚時の誓約で『妻は自動車を運転しないこと』という項目があり揉めた」といった事例もあるらしく、宗教的・文化的な特徴から家庭生活に波紋を広げています。

女性ドライバーは誕生したばかり

以上のようにいくつかの好影響や問題点がありますが、「男性は運転できるけど女性は運転してはいけない。」という過去のサウジアラビアの法律に合理的な理由はありません。男女平等が叫ばれている中、女性の運転を解禁したのは正しい判断だったのではないかと個人的には思っています。

サウジアラビアでは女性ドライバーが誕生したばかりです。いろいろな問題もあるでしょうが、他国では女性も普通に運転しています。解決できない問題ではないはずですので、同国には女性ドライバー特有の問題にも多少は目をつぶり、初心者ドライバーに対して思いやりを持って接していただけたらと思います。

宗教や文化が全然違うので私が何か言える立場ではないのですが、ニュースを見てそう思いました。