当サイトをご覧になっているということはおそらく、年間120万円までの買付分までは配当金や譲渡益にかかる税金が全額控除される「NISA(ニーサ)」という制度についてご存知だと思います。
証券会社で通常の口座とは別にNISA口座を開設し、NISA預りで買った株には税金がかからない制度です。
この制度、「配当金目的で株を保有している人とか長期投資をする人にとっては有利だし、いい制度だよな~。」と思っていたのですが、よく考えたらそれほど良い制度ではないような気がしてきました。
なぜなら、「投資をする余裕があるお金持ちの人」と「投資をする余裕のない貧乏な人」との所得格差を助長してしまうからです。
お金持ちはNISA制度により節税しながら金融資産を増やせますが、貧乏人はそもそも余裕資金がないので投資をすることができず1円の得にもなりません。
富裕層を優遇するだけなので、両者の格差は広がっていくばかりです。
- 富裕層:NISAで節税しながら資産を増やせる
- 低所得層:投資の種銭すら持っていないので、NISAの恩恵を受けられない
そもそも投資という行為自体が資本家(お金持ち)に有利な仕組みになっていますが、NISA制度はお金持ちの人を優遇するだけで、庶民にとってのメリットはゼロに近いように感じます。
つみたてNISAやジュニアNISA、イデコなど、国はあの手この手で節税制度を作って国民の投資意欲を煽ってはいますが、投資人口はあまり増えていないようです。
2023年以降は現行のNISA制度を継続する予定もないそうですし、結局のところNISAは”失敗”だったのだとわかります。
日本は資本主義の国なので、お金持ちの人がますますお金持ちになってしまうのは仕方のないことなのかもしれません。
しかしもう少し上手な制度設計はできなかったのか?と考えてしまいました。
まあ文句をいったところで私には「もっと上手い制度」を作る能力はないのですが…。
国民の自力での資産形成を促すためのNISA制度という理念は分かるんだけど、実際は重すぎる社会保障費の負担で投資する余力すら無い人が多いので、単なる富裕層の節税枠にしかなって無いと思う。
— ひとり配当金生活-さいもん (@hitori_haitou) 2018年12月16日
富裕層じゃなくても切り詰めれば投資できると言うけど皆が皆そんな事してたらますます景気が悪くなるし。
— ひとり配当金生活-さいもん (@hitori_haitou) 2018年12月16日
高負担高福祉の社会を維持したままNISAを拡充したら富裕層が有利になるだけやぞ
— ひとり配当金生活-さいもん (@hitori_haitou) 2018年12月16日
NISA程度では景気はよくならないし、国民の投資意欲も高まりません。
10年間の期限付きですし、制度を作った人たちが期待したような効果は得られなかったと思われます。
証券会社だけが得をした
私自身NISAのメリットを実感していないのですが、「NISAのおかげで節税できたぜ!NISAのおかげで得したぜ!」っていう方っていますか?
NISAの非課税枠で株を購入し、値上がり益や配当金で「めちゃくちゃ儲かった。得をした。」という方はほとんどいないんじゃないでしょうか?
結局のところNISAのおかげで得をしたのは手数料収入を得られる証券会社や銀行だけで、国民にとってはなんのメリットもない制度だったんじゃないかな…といまさらながらに感じました。
参考リンク:
NISA枠で買うのにおすすめな「高配当株の選び方」を知りたい方は下記記事をご覧ください。すでにNISAで株を保有している方のための参考情報も載せています。