投資の手法には数々の手法があり、投資家の性格や持っている資金の量などに応じて様々です。
今回はそういった投資手法のうち『IPO投資』 の特徴やコツ、利益を出す売買方法について解説いたします。
最低金額としては20万円くらいあれば実践できますし、普段は忙しくてチャートや株価の分析をする時間がない方や投資初心者の方でも取り組めます。極めればIPO投資だけで数百万円稼ぐこともできるので、仕組みだけでも知っておきましょう。
IPO投資とは?IPOの仕組み
IPO(Initial Public Offering)とは新規上場株式のことで、新しく証券取引所に上場する会社のことです。
日本の証券取引所では毎年100社以上が新たに上場しており、企業にとっては上場することで一般の個人投資たちから資金調達でき、集めたお金を使って設備投資をしたり新商品の研究開発に取り組めたりするメリットがあります。
新規上場銘柄は上場前にも一部の株を売り出しており、個人投資家でも抽選を受けることで購入することができます(このときの値段を公募価格といいます)。
近年の新規上場銘柄は上場直後に値上がりする傾向にあるため、上場する前に公募価格で購入しておき上場直後に売却することができれば、投資家にとっては値上がり益を得ることができます。
IPO投資のメリット
IPO投資のメリットを詳しく見てみましょう。
IPO投資には、
- いつでも申し込めるので、日中忙しいサラリーマンでも投資できる
- ブックビルディング(事前購入の申し込み)に当選後、人気がないのでやめるといったこともできるためローリスク・ハイリターンの投資手法と言える
というメリットがあります。
たとえばデイトレの場合、相場が開いている時間帯(ザラ場)はパソコンの前に張り付いて一時も油断することができませんが、IPO投資なら事前に申し込みだけを済ませておけば、あとは上場日に売却注文を出すだけでおしまいです。
仕事が忙しいサラリーマンでも無理なく取り組むことができます。
また、上場までにその会社のことをじっくり調べる時間もありますし、ブックビルディング(上場前の事前購入の申し込み)に当選した場合でも、【買うのをやめる】という選択もできます。
リスクとリターンをよく調べてから参加できるうえに、上場前であれば途中で降りることも可能です。
そのうえ近年のIPO銘柄は上場後に値上がりする銘柄が多いため、ブックビルディングで購入することができれば売却益が得られる可能性が高いと言えます。
これらの理由から、IPO投資は数ある投資手法の中では比較的ローリスク・ハイリターンの投資手法と言えます。
IPO投資のデメリット
IPO投資にもデメリットがあります。
たとえば、『常にある程度の投資用資金を用意しておかないと、ブックビルディングに参加したり複数のIPO案件に同時に投資することができない』というものです。
新規上場銘柄の事前購入は投資家たちの人気が集中するため、当選確率を高めるためにはある程度の資金を準備しておかなくてはなりません。
貯金がほとんどない方や投資先の銘柄がすでに決まっている方にとっては、IPOのためにお金を用意しておく余裕がないかもしれません。
IPO投資で儲かるコツ
IPOにはお金さえあれば誰でも参加できますが、利益を出すためにはコツがいります。
1、初値で売り抜ける
新規上場株の購入抽選に当選したら、公募価格で買って上場後の初値で売り抜けるのが鉄則です。
初値が付いた後さらに値上がりしていくこともありますが、基本的には初値で売っておくのが良いでしょう。
IPO株は値動きが激しいため、「もっと上がるかも」と期待して持ち続けていても、ちょっと目を離したスキに急落することもよくあります。
公募価格で買っても十分利益が出ていることが多いので、初値で売却するのをルールにしましょう。
2、初値が上昇しやすい銘柄に絞って参加する
新規上場株は毎年何件もありますが、そのすべてに参加できる方は少ないと思います。
限られた資金を効率的に運用しなくてはならない以上、手当たり次第に参加するのではなく初値が上昇しやすい銘柄に絞って参加する必要があります。
初値が上昇しやすいIPO銘柄の判断基準は、
- IT関連銘柄
- 公開規模が10億円未満
- 成長性のあるジャンル、ビジネスモデル
- 話題性
が挙げられます。
最近だと日本郵政やLINE、メルカリなどがありましたね。
他にも「AI」「ロボット」「自動運転」など、時代に即したテーマ性も考慮すると良いでしょう。
3、できるだけたくさんの証券会社で申し込む
IPOの応募は、1つの案件に対して「1証券口座につき1口」です。
複数の証券口座を持っている場合は1つの銘柄に対して何口も応募することができます。
たとえば新規上場銘柄が1つあった場合、
- SBI証券から応募
- 楽天証券から応募
- マネックス証券から応募
という具合で3つの証券会社から応募すれば、一気に3口応募できるので1つの証券会社から応募するときよりも当選確率が上がります。
証券会社の数だけ申し込み用の資金もたくさん用意しなければなりませんが、当選確率を上げるためにはなるべくたくさんの証券会社で申し込んだ方がいいです。
4、平等にチャンスをくれる証券会社を利用する
IPOに申し込める証券会社の中には、取引実績や過去のIPOへの申し込み状況などに応じて当選確率を調整していることがあります。
普段は株取引をしていないという方にとって、これは不利です。
そのため、抽選確率を誰にでも平等に与えてくれている証券会社で申し込むのが鉄則になります。
5、根気よく何回も応募する
IPOは年間で100件以上もあります。
一度申し込んでみてダメだったからといって諦めるのではなく、継続的に何回も何回も申し込みましょう。
根気よく続けていれば、1年に1,2回は当たると思います。
実践あるのみ
以上のようにIPO投資は、
- 忙しいサラリーマンでも取り組める
- 投資手法の中ではローリスク・ハイリターンの手法である
- ある程度の余裕資金がないと参加できない
- ブックビルディングに当選できるか否かがすべてを決める
- 当選確率を高めるにはコツが必要
という特徴を持っています。
投資手法はいろいろあるので、
- デイトレや優待投資、高配当銘柄への投資とは相性の悪い方
- 忙しくて投資のための時間が確保できない方
はIPO投資を実践してみても良いかと思います。
IPO投資だけで年間に数百万円の利益を出している人もいるので、極めれば大きな利益になりますよ!