新型コロナウイルスに関する金融庁の対応が炎上しています。

金融庁は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う需要の急減を受け、企業がただちに工場や店舗の資産価値の切り下げを迫られないようにする方針だ。日本の会計基準では資産価値が取得時より大きく下がれば減損処理しなければならないが、企業や監査法人が柔軟に判断できるようにする。会計ルールの適用を弾力化することでコロナに伴う業績悪化を和らげる。

粉飾決算が国家公認に!

企業が保有している株式や資産価値の減少分は、本来であれば決算時に報告しなければなりません。投資家たちはこの報告を見ることによって「対象の企業がどれだけの資産を保有しているか?」「不況時・好景気時には資産にどれくらいのインパクトを受けているのか?」「資産価額が目減りしたことによってどの程度の負債を抱えているのか?」といった判断ができるようになります。

当然負債を抱えていることが判明すれば、その企業は近い将来資金繰りがショートして倒産する可能性もあるわけでして、投資家からすれば減損処理の報告は”正確な情報が知りたい”と思うわけです。

ところが今回の金融庁の対応では、この減損処理をしなくても済むようになってしまいます。

減損処理をしない、あるいは正確な情報を公開しないことは上場企業としてはあるまじき行為であり、粉飾決算として処罰されます。投資家の立場からすると本来投資対象ではない企業に投資してしまい、その結果損失を被る可能性が高まります。

新型コロナウイルスによる景気後退により多くの会社ではなんらかの損失が出ていますが、この損失を隠したうえで市場からお金を巻き上げるのはどう考えても違法です。法を捻じ曲げ、投資家たちを騙してまで上場企業を存続させようとするのはいかがなものかと感じました。国家が粉飾決算を公認しているのと同じですからね。

個人投資家たちの反応

上場企業だけは粉飾決算してまで支援するのは筋が通らない

外国人投資家は日本株に投資しなくなる(逃げていく)

https://twitter.com/takanosuke7/status/1245678654111154176

https://twitter.com/product1954/status/1245655168638582785

中国では統計の不正や国家介入による株式市場のコントロール、相場操縦が非難されていましたが、ついに日本もここまで堕ちたか…という感じですね。

公正さを欠いた国に投資しようと思う人なんて存在するはずもなく、日本の株式市場はますます落ちぶれていき海外の投資家からは見放されてることになります。

信用が無くなるのは大ダメージ

マーケットを閉鎖すればいいのに。粉飾決算が許されるなら個人の追証も許されるべき

世界的に有名な投資家であるウォーレン・バフェットは「株式市場が1年や2年閉鎖されたとしても私は気にしない」と語っています。それだけの期間、市場が閉まっていても安心できる銘柄だけを買いなさい、という意味と捉えられていますが、バフェットが語るように株式市場は閉鎖される可能性があるし、現在のように混乱している状況では閉鎖してしまっても良いでしょう。

また、企業の粉飾決算が許されるのであれば、個人の追証や損失が許されないのは道理が通りません。なぜ企業は違法行為をしても許されるのか?なぜ個人投資家の損失は補填してくれないのか?誰もが納得できる説明が必要です。

正直者がバカを見る

日本の株式市場は終わった\(^o^)/オワタ

日本ではNISAなどによる税制優遇で「貯金から投資へ」と投資を推奨しています。

しかし今回のように粉飾決算を容認している姿勢からも明白ですが、日本では銀行に預けているお金を株式市場に投資するのは非常に危険と言わざるを得ません。投資判断に必要な正確な情報を入手することができず、国家が不正を容認しているのですから当然です。

これまで日本株を買っていた投資家たちも、今回のことで日本への投資は避けてアメリカなど他の国への投資を真剣に検討し始めたはずです。誰も日本の株式市場にお金を投入しなくなったらどうなってしまうのか?これまで日本に投資していた資金を本格的に引き揚げだしたらどうなってしまうのか?そんなことを考えさせられるニュースでした。

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