不動産オークションや不動産関連のエスクロー業務(第三者委託)を行っている、エスクロー・エージェント・ジャパン(6093)が株主優待制度を廃止すると発表し波乱を呼んでいます。
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エスクローAJが廃止する優待制度
元々は100株の保有でクオカード1,000円分、1年以上の長期保有者には増額されて2,000円分のクオカードを配布していました。
これを廃止し、今後は配当金制度だけになるそうです。
エスクローAJの株主優待の歴史を見てみると、
となります。
実質3年で終了!
廃止理由は
「会社法(株主平等の原則)が求める公平な利益還元のあり方という観点も踏まえ、慎重に検討を重ねました結果、株主優待制度については廃止させていただくことといたしました。」
という、お決まりのパターン。
会社法に違反している自覚があるなら最初から優待を出すな!といいたい。
アベノミクス最盛期の景気の良かった時代は株主優待制度を新設する企業が多かったですが、
- 今後の景気の見通し
- 優待継続による負担
を考えると優待を廃止したり内容を改悪したりする企業が今後も増えそうです。
とくにエスクローAJのように不動産関連のビジネスモデルは厳しい時代に突入するので、優待を出している余裕がないのでしょう。四季報を見ても不動産銘柄は壊滅的。
他の企業でもクオカードみたいに金券を出しているところは負担がダイレクトに響くので、廃止・改悪のリスクが高くなります。景気後退期は自社商品や割引券など、企業側の実質的な負担額が抑えられる優待内容しか継続できなさそうです。
権利確定前に売ります
実は私もエスクローAJを100株保有しており、1回だけクオカードをもらったことがあります。
あと少しで1年間の長期保有特典(1,000円分の増額)がもらえたのですが、業種的にもピークは過ぎているし株価が下がるのは目に見えているので売り注文を出しておきました。相変わらずもの凄い評価損だな。
SBI証券のPTSを見るとすでにストップ安まで売られているのですが、楽天証券で買ってしまったので売るに売れません。気付くのが遅かった…。
優待廃止と同時に発表された決算の内容も営業利益・経常利益・当期利益が前期比マイナス50%だし、株主優待を目的に株を買っていると無限にお金を失うな~と思い知りました。
一度も株主優待をもらっていない人の方が、たぶんトータルでの損失は少なさそう。
1度もクオカードもらってないよ🤮 https://t.co/IDtUy3MlQI
— 蘭 ver.2.0XY (@fujimiyarann) 2019年1月9日
「株主優待がもらえるから」という安易な理由で買ったらダメだな…。