こういうことを書くと「暗い性格の人だな」と思われるし事実その通りなんですけど、【自分が死んだ時への備え】は若い人でもやっておくべきだと思っています。死亡時の備えは普通は老い先短い高齢者がやるべきだと言われていますし、実際のところ高齢の方ほど入念に準備しておいてもらった方が残された家族も安心なのですが、死後への備えは年齢に関係なく若い人でもやっておいて損はありません。

巷では『エンディングノート』などと呼ばれていますが、

  • 自分が死んだ時の資産の処分方法
  • 葬儀に関する希望
  • 連絡して欲しい人のリスト

などを1冊のノートにまとめておきます。

自分に何かあっときには家族はそのノートを見て対応することができるので、焦って不要な出費をしてしまったり財産の処分で揉めたり困ったりすることがなくなります。特に財産の処分方法は重要で、若い人でも結婚していて家族がいる場合にはメモでも良いから残しておくと良いです。

私の知り合いはまだ30代なのですが、結婚しているのでエンディングノートを作ってあるそうです。「俺に何かあったときにはこのノートを見てくれ。机に仕舞っておくから。」と奥さんには言っているらしく、彼曰く、「最悪の事態を想定しておくことで安心できる。」からエンディングノートを準備しているとか。

最低でも

  • 使っている銀行の支店名と口座番号
  • 生命保険に入っている場合は保険会社の連絡先
  • 特殊な財産がある場合はその処分方法(ここに連絡すれば高く買い取ってもらえるよ…など)
  • 親戚やお世話になった人たちの連絡先

くらい書いておけば十分だそうです。

死後のことは相続に関することなので本当は弁護士や法律の専門家に依頼して法的に有効な書面を作ってもらうのが正しいのでしょうが、私の祖父が亡くなったときのことを思い出すと、自作でもエンディングノートのようなものは必要だと感じました。

私の祖父が亡くなったとき、家の処分や残された貯金の処分で困った経験があります。

祖父がちゃんと準備していなかったせいで、死後10年が経ちますがいまだに祖父が住んでいた家は誰も住まないまま残っています。誰も住まない家がいつまでも残っているのは防犯上よろしくないですし、人が住まない家は急速に劣化していきます。これは売ったり貸したりして処分する場合、資産価値が減少するので不都合です。住む人がいなくなったら、なるべく処分するのが正解。

そういった問題がいまだに残っており、祖父には自分が死んだ時のことをもっとよく準備しておいて欲しかったな…と感じます。そういった反面教師がいるので、せめて自分が死んだときには残された家族に迷惑がかからないよう、”やることリスト”のような形でエンディングノートを残しておきたいと思いました。

自分の人生が終了したとしても、生きている人たちの人生はまだ続いています。友だちとスゴロクで遊んでいるとき、自分だけ先にゴールできたとしても他の人たちのゲームはまだ続いているようなものです。一足先にゴールしたとしても、まだ遊んでいる人たちが困らないようにするために生前のうちにやれることがあるはずです。エンディングノートはその一助になると感じました。

年齢に関係なく、自分が死んだときの準備はしておくべきです。家族もきっとそれを望んでいます。